大王(おおきみ)に求愛された機織り娘
「はい!
もちろんです。
大王、ありがとうございます。」

私は嬉しくて、大王の首に腕を回して抱きついた。

大王も嬉しそうに私を抱きしめてくれる。

「ふふっ
大王はやっぱり、お優しいですね。」

私が言うと、

「アヤはやっぱり、甘えるのが上手いな。」

と大王は返す。

私は驚いて、目を丸くする。

「そんな事、初めて言われました。」

「そうか?
俺はアヤのお願いは何でも叶えたく
なるんだが。」

大王は不思議そうに私を見る。

「それはきっと、私が甘え上手なのでは
なくて、大王が甘えさせ上手なのでは
ありませんか?」

私が言うと、大王は

「アヤはおもしろい事を言うな。」

と笑った。
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