天使の笑顔で【Remake】






面会の終了時間もそろそろだ




「んじゃそろそろ帰るよ」


「えー?もう行っちゃうの?」



やっぱ今日のまゆはどこか違う



こんなに寂しそうなのは初めてだ



「俺だってもっと居たいけどな
病院の人に怒られちゃうからさ」


「私のベットの中に入ればバレないよ」


「ばかかっんなことしたら何かが起きるぞ!」


「何かって?」


「聞かなくていいの!」



「……じゃあいいよ」



うわあ、すねたぞ


まゆはベットの布団を体に被せ背中を向けた




「なんですねるんだよ」


「………だって涼真君が行っちゃうから」



「しょうがないって、面会時間決まってるんだから」


「………私のわがままだから気にしないでね」



強いように見えて実は弱い



まゆはそんな人だった



「まゆ、こっち向いて」



俺がそう言うとまゆはやっとこちらに顔を向ける



「……泣いてるの?」



まゆの涙が見えた



「………」



まゆは何も言わずに俺を抱きしめた


俺もまゆを優しく包み込み




「まゆ、好きだよ
明日も来るから、待っててな」


「うん…ごめんね
ほんとはすごく寂しいの」



泣いているまゆにキスをした



俺も本当はめちゃくちゃ寂しい



けど、俺はまゆのことだけを考えていたいから



まゆにこんな言葉しか言えることがない



でもそれでもいいと思う



まゆがまた笑ってくれるなら



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