complex road
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3月
仕事が終わり家に帰ってきた里香は部屋でくつろいでいた
…最近は宏君と会っていない。
あの私の中の何かが切れてしまった日から一人でいる事に安らぎを覚えた
バレンタインも渡す事なく
《プルルルー》
久しぶりの宏君からの電話
「はぁい、もしもぉ〜し」
「里香、生きてるか〜(笑)」
相変わらず、ぶっきらぼうな言い方の宏君(笑)
「ちゃんと生きてますよ〜☆」
なんだか余裕な私
「…どうするんや?」
宏君は、ぶっきらぼうな言い方のまま里香に聞く
その少しナゲヤリな言葉に別れるのか続けて行くのかを聞いているのは分かった
「…。」
言葉が出てこない里香
「里香、どうするんや?…」
もう一度聞く宏君
「ごめんね…。」
携帯を持ちながら頭を下げる里香
もぅ一人でいたいと思った
「分かった。じゃぁな。」
明るくサヨナラしてくれた宏君