片想いの奇跡






階段を一段踏み込んで上を見る。



彼は階段を登り切っていた。



後ろを振り向かれて、顔を見られて、バレないかなあ?



そもそも私のこと、知ってるのかなあ?

 

同じ角度に毎日座っているんだよ。



知っててよ。



いや、でも、そうすればジロジロしてたのバレてるよね。



こんなに毎日毎日、同じ場所で見つめている女子を知らないわけがないよね。





< 11 / 45 >

この作品をシェア

pagetop