Bloody Kiss♡
途端、あの日の出来事が頭の中を渦巻いた。
泣き叫ぶチヒロと硬直状態だったあたし。
血だらけの七海と、サイレンの音。
─ ごめんね‥
七海くん‥
ごめん‥
命がどれほど大切か分かっていたはずなのに‥
なんで、あの時 死にたいなんて思ってしまったんだろ‥
「絽那ちゃんは自分を大切にしてね‥。」
七海の母親の言葉が脳裏を過ぎる。
震え出した体を落ち着かせるように、あたしは自分を抱きしめた。
確かに足元からは温風が吹き出しているのに、暖房の効いた車内で、体の奥は氷のような冷たさを感じていた。