青夏ダイヤモンド


翔馬くんと向かい合って座り、脩との仲を少し訊ねてみた。

「謝まったけど、中川先輩は自分に謝る必要無いって。都さんに謝ったならそれでいいって、特に今まで通りですし、大丈夫です」

「そう。なら良かった」

「本当にすみませんでした。俺、周りから空気読めないとかデリカシー無いとか言われたりするんで、気をつけてるつもりなんですけど、それが全然足りてなくて」

「気にしないで。それに、翔馬くんは周りが気を遣ったりしないように、笑って場の雰囲気を悪くしないようにしてくれてるんでしょ?」

「え・・・」

「塾の時とか思ってた。翔馬くんが冗談言ったり、ドジなことしたりする時って、場の雰囲気が悪くなりかけた時だなぁって」

「え!?うわ、俺、すごい恥ずかしい奴じゃないですか。そんな冷静に分析しないでくださいよっ」

「でも、私はすごく助かってたよ」

不貞腐れてしまっただろうか。

小さな子供のように口を尖らせ、顔を赤くして俯いてしまった。

褒めたつもりだったのに、逆効果になってしまったのか、しばらく無言状態が続いてしまった。



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