僕と暮らしてくれませんか

先輩だったの?!

4月8日。入学式だ。

「彗ー?学校行かないと入学式遅れるよー?」

私たちはお互い呼び捨てで呼び合うようになった。彗は、家事もちゃんとこなしてくれてるし、家を追い出される理由なんて無いと思うんだけど…。

「あとで…行く。」

寝ぼけた彗の声が聞こえる。
朝だけは弱いんだから。と、思いながら私は先に家を出た。

入学式。私は3組だ。中学校から一緒で親友も同じクラスだ。

「やったー!環っ!今年も一緒〜良かった〜!」

彼女の名前は塵埃舞華(じんおまいか)。気さくな性格でとても明るい、自慢の友達だ。
とはいえ…、彗の名前はさすがにないか。
そう思いながら、私と舞華は3組の教室へ向かった。
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