夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
『毎日の一つ一つの選択が、大切な未来に繋がるんです。時に辛い選択が、後々幸せを呼ぶ事も……あるんですよ』
リオンは、そう言っていた。きっと、それはヴァロンとその母親と離れる時の事。
シャルマの事だ。リオンが大人しく跡を継ぐ為に家に戻っていなければ、ヴァロン達に何をしていたかは一目瞭然。
「伝えてやらねば、ヴァロンに。リオンの本当の気持ちを……」
自分は両親に捨てられたのだと。自分のせいで、両親は幸せになれなかったのだと、自分を責め続けていたヴァロン。
だが、違う。
「お前は愛されていたよ、ヴァロン」
今でも鮮明に浮かぶ、奥さんと産まれてくる我が子の事を嬉しそうに話していたリオン。
ヴァロンが産まれて来てくれた事を、彼が後悔している筈がない。あの幸せそうな笑顔は、決して偽りではなかった。