夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
その場所へ彼が向かったという事は、もしかしたら何かを思い出したのかも知れない。
ドクンッドクンッと身体に響く鼓動は、逢いたい、逢いたいと心の底から湧き上がる私の叫び。
上手く言えないけれど、今度こそちゃんと彼に逢える気がしていた……。
待っていてね!今すぐーー……。
ドンッ……!!
「!ッ……あっ、ーー!!」
しかし、港まであと少し。あと少しというところで、私は曲がり角から出て来た人とぶつかってしまい、バランスを崩してしまった。
ずっと走っていたせいで息が上がり、身体も脚も思うようにすぐ反応しない。
転ぶーー!!
咄嗟に目を閉じて、地面に叩きつけられる事を覚悟した。
が、そんな私を倒れる前に誰かがガシッと支えてくれる。支えてくれたのは、おそらく私がぶつかった人だろう。
お陰で転ばずにすんだ……。
目を開けてホッとして、謝罪とお礼を言わなきゃと顔を上げて自分を支えてくれている人を見上げた。