夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

「ーー分かりました」

ずっと見つめていた私の瞳を、マオさんは真っ直ぐ見つめ返しながら言ってくれた。

「必ず……。必ず、返事を伝えます。
だから、もう少しだけ時間を下さい」

「……はい!
待ってます。なるべく早く、返事を聞かせて下さいね!」


秋の終わり。
きっと何かが変わる筈だと期待に胸を膨らませて、私達は思い出の砂浜で指切りをした。

神様、私は待ちます。
今すぐに彼が欲しいなんて言いません。
だから……。例えどんなに遠回りする事になっても、彼を私の元へ、帰して下さい。

心の中でそう強く願いながら、私はその日を……待つのでした。
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