追放の堕天使
「エデンの王を恨む神は大勢いるんだよ。そいつらによって創られたのが、俺たち二人」

「……分からないよ。君たちは敵なのか、それとも味方なのか」

「別にどっちでもなか。ここで暮らそうと思っただけじゃ」

「それなら、僕らの塔に来ないかい?」

「いいのかよ?」

「多分。あ、そういえばミツは、食べ物を作ることができたよね?」

「そうだけど、それが何?」

「食べ物作ってくれないかい? 僕が食べ物の当番なんだけど」

「OK。それが交換条件ってことか」

レイは頷いて、ほっと息を吐き出した。手ぶらで帰るよりはいいだろうと、思っていたのだ。
< 8 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop