42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞】
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当時、私は男性が多い職場という事もあり、それなりにモテて、チヤホヤされた青春時代を送っていた。

だから、当時から冴えない男だった夫、純ちゃんは、私の眼中には、全く入っていなかった。

それが変わったのは、私が24歳の時。

私は、イケメンの彼氏に振られ、大失恋をした。


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「原田さん、大丈夫ですか?」

原田は、私の旧姓。
向かいの席から、喜多見さんに小さな声で話し掛けられた。

喜多見さんは、無口で必要な事以外、ほとんど喋らない。

仕事以外で話し掛けられたのは、多分、これが初めてだった。

「何がですか?」

私がイライラしながら答えると、

「いえ、なんだか辛そうに見えたので。
俺でよければ、話を聞きますよ。」

と心配そうな顔で言った。
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