同期以上、彼氏未満
木曜日まで、のらりくらりと仕事をこなし。


木曜の夜になってようやく、出張の支度をした。


昴に誘われて、自腹で一泊延長してビジネスホテルを予約した。


っていうか、昴が予約してくれたんだけど。


懐かしい新潟を満喫するには、仕事のない時間が欲しかったから。


金曜は一日仕事をして、夜は宴会で、土曜の午前中ミーティングをして、本当ならお昼を食べて解散なんだけど、昴と私だけもう一泊して、土曜の午後から日曜の夕方まで新潟で過ごす予定になった。


金曜は、朝からとてもいい天気だった。


新潟駅に着いた時からもう懐かしくて、少し涙腺がゆるんだくらいだった。


部長と課長も同行したから緊張したけど、小さな失敗をしつつもなんとかスケジュールをこなした。


宴会はとても盛り上がり、昴も私も新潟で一年間一緒に働いた同僚と楽しんだ。


「俺、浦野と杉森はつきあってんのかと思ってたよ」


「先輩もそう思ってはるで、な、メグ」


「な、って何よ。


つきあうなんてあり得ないですよ」


「なんかさ、二人は空気感が似てるっつうか、お似合いなんだよな」


「先輩もっと言うてくださいよ、そしたらメグもその気になるかもしれへんので」


「ならないってば!」


< 47 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop