シネコン
「そんなんでさぁ、


ナンパってなくなくない?」


瞬時にはどっちの意味だか


判りかね、同意すればいいのか、


反意すればいいのか情け無い顔


で考え込むと遠い目で蔑まれ、


妙齢の美しい女性とのひと時の


僥倖に落ち着かなかった尻の穴が


ジェネレーションギャップに


キューっと引き締まった。


「よかったら、お好きなところ


まで送って行くけど。」


やっとのことで、自分の立場を


わきまえて、彼女を促しキャラ


メルの甘ったるい匂いの漂う、


シネコンのロビーを後にした。
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