青の瞳に映るのはーー
"青くんを好きになれば良かったかな"ーーーー


あの時、君は俯き泣いてた。


"青くん、文化祭頑張ろうね‼"ーーーーー

どんな時の美心も、みんな俺をしっかり見ていた。

目を逸らさずに真っ直ぐ、俺を見ていた。
先に逸らしたのは、俺の方。


「いない。

美心、どこにいるんだよ」




たくさんの人で溢れかえる文化祭。
君の姿だけは、見つからない。

追いかけた翼さえ、行方知らず。
もし、翼と美心が二人で居たら?


「美心………………」
君の名前を呼べば溢れる気持ちーーー。


謝りたい。

ごめん、って言いたい。

あれ?


あれはーーー美心??

メイド姿の美心。
間違いない。


側に翼がいた。

翼が、美心の頬に手を添えた。


ゆっくり、優しい手つきで美心の頬に触れる。

翼が、首を傾げた。


まさかーーーー!!!!




「美心!!!!!!」




俺は、咄嗟に大声を張り上げていた。


翼を見たら、一瞬口元が笑っていた気がした。

だけど俺は、気づかない。

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