青の瞳に映るのはーー
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一瞬、清水菜子がニヤリ、と笑った気がした。




"どうしても、会いたい人がいるんだ。
逃げたアイツを捕まえたい。
一生、俺のもんにする"ーーーーー。

「いい気味」



まずは、あの子からーーーーー。


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「梓…………っ、テメー梓のなんだよ‼
梓のなんなんだよ⁉」

廉が怒りを露にした。

茶髪の男は、ニヤリ、と笑った。


「俺は梓の…………「やだぁ、言わないで‼」



「初めてを奪った男だよ。
無理矢理ね………」









「………………っ…………!!」







「梓っ!!!」









藤の声にならない悲鳴の後、藤は会場を飛び出した。


その後を追う廉の姿を見た。


会場は、ざわめく。


「……お前、好きなのに相手傷つけるなよ」


発したのは、翼だった。


「梓が好きだから、アイツと別れるなら何してもいいんだよ」








「廉は、別れないよ。








藤のこと、マジで好きだからっ。
廉は、軽く見られるけど本当は繊細で暖かい。
絶対に、アイツら別れないよ」






そう、発したのは雷だった。









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