先輩の彼女にしてもらいました
「君ってさ、俺のことが見たいって言うわりには、下ばかり向いてるんだな。こっち向いてよ」

座りながら身をかがめてきた彼に下から覗きこむように見つめられると、ドキドキして急いで顔をあげた。

「それで、俺のファンってどのくらいのファンなの?」

うー、恥ずかしいよぉ。

まだ、この話が続くのだろうか。どうしたらいいんだろう。

「だからそれは、見てるだけでいいファンってことです。テレビにでてるアイドルを見るような気持ちです」

当たり障りのないことを言ったつもりだった。

「そうなんだー」

軽い口調で言って彼は、私の頭を撫でた。

え、先輩なにしてるんですか?

大きくて、硬い手の感触に心臓が止まるかとおもうくらいビックリして体が固まる。

彼は目を細めて、嬉しそうにこちらを見て笑っている。

頭の中はパニックになる。

どうしていきなり、先輩がこんなことをしてくるのか全然わからない。

何か、何か、別の話題をして話をそらさなければ。

この甘い甘い雰囲気を、どうしても変えたかった。

だって恥ずかしすぎる。
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