先輩の彼女にしてもらいました
「さっき、交代させられてたみたい。足を引きずってたし辛そうだったよ。顔も叩かれたみたいに赤くて。あ、今のすずなちゃんみたいに左側が赤くて」

「かわいそう。今日のつばさ先輩、ボロボロだったよ、だけど凄い活躍して、点数も今少しだけリードしてるよ。あと何分間かもちこたえたらこのまま勝てそう」

今日、つばさ先輩には、試合前から私のせいで、さんざんな目にあわせてしまった。だけど、試合でまで、そんなことになっていたなんて。

もう、彼がゲームにでてくることはないだろうけど、私は彼の引きずってたっていう足の怪我が心配だった。

ベンチの方を見渡しても、先輩の姿はなかった。もしかしたら、医務室にでも運ばれたのだろうか。

「やった、勝った。得点を守り抜いたよ、すずなちゃん」

沙織ちゃんが、歓喜の声をあげた。
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