はつ恋の君をさがしてる
日常になるまで……。
「さて鈴加?覚悟は良いか?まぁ逃がさないけどな!」

そう言うなり高嶺さんはドアを片手で開けて、ドキドキしてうろたえる私を部屋の中に引っ張り込んだ!

そして後ろ手にドアを閉めた。
それを視線で確認して高嶺さんを見上げようとした瞬間!?

突然、強い力で体を引き寄せられ私は高嶺さんの胸にまた顔を押し付けられていた……。

何してるんですか?

恐る恐る聞いてみるも、高嶺さんはそのままの姿勢で動かない……。

焦れて離れようと体を動かしてみてもやっぱりムダだった、びくともしない……
私ってこんなに無力だったっけ?

「頼む、頼むからしばらくじっとしてろ!俺は今理性と戦ってるから……。」

はぁ?理性と戦うってナニ?
意味がわからない……。
でもコレは逆らわない方が得策?

仕方なく私は体の力を抜いて高嶺さんに預けた。

高嶺さんはしばらく私をぎゅっと抱きしめていたが、5分ほど過ぎた頃にやっと解放してくれた。
なんだか顔が赤い?

いったいどうしたんだろう?
私の頭の中は疑問符だらけだ……男の人ってやっぱり理解できないなぁ~
そう結論付けて、スタスタとリビングに歩いていく高嶺さんの背中を追いかけた。
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