俺の好きな人は、俺の兄貴が好き。



*****


「碧翔遅刻かよ」

「いやー…はは」


6時半集合なのに、俺が到着したのは6時45分。
いちばん来ねぇ俺が遅刻とか、本当にやる気ねぇな、俺…


「セリフ覚えてきたわけ?」

「あー、そっちはバッチリ。
ってかそのせいで寝坊だわ!」

「え、じゃあ夜中までやった系?碧翔が?」

「なんだよ、俺がやってたら変かよ」

「いやまさかそこまで本気でやってくるとは思わなくて。
えらいじゃーん」

「まぁ動きの確認とかは今日しないとだけどな。
やるからには完璧目指すぜ!!」


ってことで、とにかく俺だけ今日がやっと初参加だから、俺の出演場所を中心的に練習した。
まじで下級生からしたらお前誰だよ、いきなり来て役あんのかよって感じだろうけど。まぁ仕方ない。
俺も不本意なんだ!!


「んじゃ碧翔いくからなー」

「おう!」









「なんかすげぇ…」

「え、なにが」

「お前本当に碧翔か!?」

「は!?俺だわ!」

「…さすが、俳優の息子だな」

「はー?俺の努力の賜物だわ!
役者の息子ってだけでうまかったら苦労しねぇから!」

「ま、まぁそうだよな!
でも演技うますぎてビビった!
正直全然期待してなかったけど!」

「…それ超失礼なやつ」

「でもよかった!
碧翔完璧すぎだわ!」

「はは、だろ!?」


< 61 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop