SUGARと堕天使。
あっさり答えた飯島に、拍子抜けしてしまった。
いや、これも夢のうちかもしれない・・・起きなきゃ・・・
「夢じゃないからな?言っておくが」
考えを見透かされたように、飯島は言った。
あたしは、真顔で飯島を見た。
「私の反応をみて遊んでません?」
「遊んでない。そんな趣味はない」
本当に遊んでいるわけではないのだろう、淡々と飯島は答えた。
「人間じゃないならなんなの・・・?天使?悪魔?幽霊?死神?妖精?妖怪?」
あたしは思いつく限りのファンタジー上の登場生物の名前をあげた。
「どれも違う。」
「じゃあ何!?」
飯島は相変わらずボサボサの頭を掻いた。
「まぁ、堕天使といったところかな。」
「堕天使?って悪魔のことじゃ・・・」
「違う」
あたしの言葉をさえぎって飯島は不快そうに、頬杖をついた。
もう日は沈んで、空は夜になりかけている。
「悪魔なんかと同じにするな。堕天使は天使とも違う。堕天使は堕天使として、仕事があるんだよ。」
「そうなんだ」
あたしは簡単な反応しかできなかった。
「お前にはもう、記憶を消したりはしない。ただし、堕天使の存在を知った以上、こちらの仕事に手伝ってもらうからな」
「えっ!何それっ!」
飯島は指先をあたしに向けた。
あ、なんかヤバイ気がする。もしかしたら豚に帰られてしまうかもしれない。灰にされるかも。
はい。と答えるしかなかった。
「・・・分かりました。」
飯島は口元をすこしゆるめた笑ったように見えた。