キミに好きって言えなくて。



何してるんだろ、私。



そう思いながらもこの手を離したら綾瀬がどこかに行っちゃう気がして、



さらに袖をぎゅっと握りしめる。



綾瀬はすごく驚いた顔をしてるけど、私の不安いっぱいの顔を見るなり、


すっと優しい表情に戻って、



「お前、ほんとズルいな。」



そう言いながらもう一度パイプ椅子に座った




「ほら、寝るまで手握っててやるからはやく寝ろ」




そう言って私の左手を綾瀬のあたたかい両手がぎゅっと包み込む。



なんでこんなに綾瀬の手って特別なんだろう。




手と手が触れると、ドキドキして心臓が飛び出ちゃいそうになるのに、


なぜかその反面、すごく安心する。




本当に綾瀬の手って不思議…。



そんなことを考えてると、私はいつの間にかすっと意識を手放した



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