好きが伝われ





「好きって…辛いです。こんなに辛いのに、人は人を好きになる。」

「…そりゃそうだよ。好きな人からの『好き』が欲しいんだよ俺たちは。でしょ?」



好きな人からの好きが欲しい。


本当にただそれだけだ。


でも、こうして私の相談を聞いてくれてる恒樹さんもそう思ってる。


私からの好きが欲しいんだ。


でも、、私は…



「私は、翔太のことが好きなんです。


でも、翔太には『それは家族としての好き』って言われちゃって…



私もそうかもしれないなんて思っちゃって。

付き合う必要は無いって言われちゃいました。」


あの時の、花火の音を思い出す。、



やけに静かで、気まずい空気で。


しばらく翔太のこと見れなかった。

< 117 / 177 >

この作品をシェア

pagetop