好きが伝われ

私は結構疲れ切ってて、帰る支度をしてるときはほとんど無言だった。


「じゃ、今日はお疲れ。解散」

担任からそういわれて、一斉に帰り始める。

「翔太たち!これからクラスの子たちと打ち上げでカラオケ行くんだけどどう?」

莉玖君は相変わらず元気ね。



「私はパス~」

歩夏行かないなら。私もいいや


「私も。」

「えー、じゃ翔太は?」

「ん~。めんどくさい。」


莉玖君はどこか寂しそうな気がする。

そんな莉玖君に、歩夏が近づく。


「莉玖、帰った方が良い。体調悪いでしょ?」

その発言に、私だけじゃなくて莉玖君も驚く。


「なんで、それ」

「わかるに決まってるじゃん。何年の付き合いだと思ってるの?」

「…いや、ゆーて4年」

「正解!はい、てことで早く帰りなさい。いつもふざけてるんだから今日くらい休みなよ」




莉玖君は仕方なく納得する。

「悪いっ、また今度な!」


手を合わせて、クラスの子たちに謝る。

歩夏と莉玖君は家が近いから、二人で一緒に帰るらしい。



「じゃ、また来週ね~」

「うん!じゃあね~」


莉玖君体調悪いなんて、私気づかなかった。

歩夏よく気づいたな。


「俺らも帰るか」

「あ、うん」



学校を出て、家に向かって歩く。

疲れてるからか、足が重い。


「いつになく歩くの遅いな」

「だってー、疲れたし~」


翔太が販売機で飲み物を買う。

「あ、一人だけずりぃ~」

「…子供かよ。今日だけな」


私の分の飲み物も買ってくれた。

今日の翔太、いつもより優しく感じる。


「ありがと。」

缶ジュースだから、冷たさがすごい伝わってくる。


暑いからちょうどいい。

缶をおでこにあてる。




< 18 / 177 >

この作品をシェア

pagetop