今が思い出にならないために。
いくら待っても、既読すら付かない。何かあったのだろうか…



そのまま春になり、引っ越し準備で忙しくなった。しばらく彼の存在を忘れていた。

研究について話し合うために、教授に呼ばれたとき、ふと思い出したので、それとなく彼のことを聞いた。

『あの…津久見海斗って、ここの大学の人と知り合いなんですが、彼をご存知ですか』

「あぁ…知っているよ。ただ…」






「彼は、つい最近、亡くなったんだ。」
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