49日期限の恋
告白

私は河合心温(かわあい こころ)、高校1年生。

バスケが大好き。中学のときはバスケ部だったけど、中2の新人戦で膝を故障してしまい、歩くだけですごく痛む時もあった。そんな私をチームメイトが支えてくれたおかげで、マネージャーとして部活に残ることができた。みんなが頑張ってる姿を見ると、私ももっとシュートを決めたかった、もうみんなとバスケができなくなるなんていや。そんなことばかり考えて、悔しくてたまらなかった。
今ではリハビリが効いて、普通の運動はできるようになった。それでも高校でバスケが続けられないことはとても辛くて、泣く日々が続いた。


──12月中旬──

「うぅ、寒い」

冬晴れの空を見れば寒さも少しは和らぐと思っていたけれど、それは大違いだったようだ。

私はいま、男子バスケ部のマネージャーをしている。いつも練習の2時間前に練習場所である体育館にいって、みんなのドリンクなどの用意をする。


キュッキュッ


体育館からいつも聞きなれているバッシュが体育館で擦れる音がする。


ガラッ


体育館のドアを開けると、そこには幼なじみの田端陽日(たばた はるひ)が練習をしていた。

「おはよー」
「おう、おはよ」

彼はいつも3時間前に来て、ひとりでシュート練習をしている。その努力の成果もあって、1年で唯一スタメン入りしているのだ。


「ほんとすごいよね、陽日。うますぎるよ。」
「そんなことねぇよ。」



陽日は、私が中学時代に思い悩んでいたのを1番に救ってくれた。そんな彼のためにもマネージャーとして働いている。

用意が終わると陽日の練習している姿を眺める。そして、練習が終わると一緒に帰る。いつからだろう、陽日が大好きになったのは。いっぱい汗を流してバスケをしている姿も、小さい頃のように顔をクシャッとして笑う姿も。全てが大好きになってしまったのはいつからだろう。それに気づかないほど私は陽日に惚れ込んでいたのかもしれない。でも、それで十分だと思っていた。
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