幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
榛名くんと話すのに、こんなに言葉が詰まったのは今日が初めてかもしれない。
結局、榛名くんには何も聞けなかった。
普通に聞けばよかったのに。
いや、聞けなかった……のかもしれない。
なんだろう、たぶん……。
あの甘い香水の匂いは
……女の人のものだと思ったから。
別に榛名くんが女の人と一緒にいたって、わたしには関係ないはずなのに。
さっきから、わけのわからないモヤモヤに襲われて、晴れない。
自分でもよくわからない感情を抱えたまま、
その日は眠りについた。