限りない愛~甘い彼に心揺れて~
確かに今日は休日でクリスマスイブだ。でも、会長に呼ばれる理由が思い浮かばない。

大ちゃんは一人暮らしをしていても、イブには毎年来いと言われていたのだろうか。


『あ、それとユリナさんも呼んでいるらしいから』

「何で?」

『分からないんだよね。じゃ、よろしく』


えっ?

ちょっと! 大ちゃん……。

本当に用件だけでアッサリと切られてしまった。ユリナさんも呼ばれていることが嫌な予感。

大ちゃんは説得すると言っていたけど、うまくいってなくて、許さん!と怒られるのでは……。

今日は初めて彼氏と過ごすイブと数日前から心を踊らせていたのに、なぜ当日になって、一番不安な場所に呼ばれて、一番恐れている人に会わないといけないのだろうか。

今日のために用意した黒色で袖が透かしレースになったワンピースをクローゼットから出して、鏡の前で当てる。デートのために購入したが、彼氏の家の訪問に着ても支障はないだろう。

軽くトーストだけを食べて、野菜ジュースを飲み、支度に取りかかった。
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