【修正中】狼彼氏と子羊彼女
▼痛む胸×馨▼



雨が降っていた

俺は外が気になってしょうがなかった

職員室で先生と対談中の俺

今日は一緒に帰る約束をしていた…
たぶん帰っていると思うけど…やっぱり心配だ


「先生…少し抜けてもいいですか?」


「あぁ…わかった」


―――…ガラッ


俺は職員室を飛び出して下駄箱へ向かった

下駄箱に靴はなかった


「やっぱいないよな」


俺は念のため校門を見ると


嘘…だろ?


目を疑った


「なんで…いんだよ」


そこにはずぶ濡れの桃花がいた



なんでだよ

なんで待ってんだよ

バカじゃねーの…ずぶ濡れじゃねーかよ

なんで記憶を失った俺の事を…そんなに好きでいてくれるんだよ



俺はすぐに駆け寄ろうとした

でも桃花を助けたのは…俺じゃなかった

俺の双子の弟…恋華だった


倒れそうな桃花の体を抱き寄せた

そして恋華は俺に気付きこういった


「お前最低だな」



俺は深い闇に落ちた

桃花は俺を直そうとして頑張ってんだよな

それなのに俺…最低だな




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