【修正中】狼彼氏と子羊彼女



「グスッ…」


涙が止まらなくて
教室に戻ることもできない


「最悪…」


どうしてだろう?

馨のキスは温かくて幸せなのに
恋華のキスは冷たくて気持ち悪かった


今日は厄日だ


階段のすみで座り込んで涙を乾かす


-----タッタッタッタッ


階段を駆け下りてくる音が聞こえる


…誰?


ゆっくりと顔を上げるとそこには恋華がいた


私は何も言わずにスクッと立ち上がって
階段を降りようとする


「まてよ!」


「…なに?」


「悪かったよ…」


「はぁ?」


「悪かったよ!!」


「恋…華?」


「お前の言うとおりだよな…ゴメンな」


コイツ…正気?

さっきまでの俺様はどうしたの?

でも恋華の目は…
ウソをついているようには思えなかった


「私も言い過ぎた…ゴメンね」


「俺が悪いんだ!じゃあ俺、先教室行くから」


「…うん」


信じてもいいんだよね?
私は恋華の後を追うように教室へ向かった


屋上には
恋華がつけている香水なのか
危険な香りが漂っていた



危険な香りが

どんどんと広がるなんて

予想もつかなかった

このときは…




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