御曹司は眠り姫に愛を囁く
「なんだか泣きそうな顔だけど、稜と喧嘩でもした?」

「いえ・・・別に…稜さんとは何もありませんよ」
私は悲しく苦しいキモチに蓋をして、心配そうに見つめる副社長に笑顔で応える。

副社長は私と稜さんの交際を知っていた。
交際半年目で、稜さんが副社長に私を紹介したから・・・

交際のきっかけは、新卒で入社して来た私の教育係が彼の担当で、気さくで明るい稜さんの人柄に惹かれた。

彼の告白で、交際が始まる。

新入社員の私は彼の表だけしか、見ていなかった。

先輩の女性社員から、稜さんの噂を訊いたのは交際を始めた後で、彼は元は副社長と同じ本社勤務、女性問題で、本社にほど近い、このショールームの営業社員として、転属させられたらしい。



他の女性社員はその事実を知っていたが、新入社員の私には全く知らされていなかった。


私は稜さんにとって格好の獲物だった。
私は彼にすべてを奪われて、心もカラダも堕ちていった。

交際を始めた頃は、彼は御曹司だし、セレブ婚を夢見ていたが。


もう限界だったーーー・・・




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