遠距離の彼 と 近距離の同期
「ええ!? またですかぁ!?
天の下、俺様だから、疲れるんですけど。」

「うるせぇ!
嬉しいくせに。素直に喜べ!」

と天。

「はぁ!?
誰がそんな事、言ったのよ?」

「顔に書いてあるじゃん。」

「書いてないし。
ちょっと会わない間に、目、悪くなったん
じゃない?」

「ちょっとは、黙れ!
たまには上司の言う事に、『はい』って
返事してみろ。」

「はぁ? 誰が上司よ!」

「俺だよ!
ここに『主任』って書いてあるの、
読めないのか?」

天は、首から下げたネームプレートを指差す。

「だから、何よ?」

「だから………

………結! 結婚するぞ。」

「は?」

「『はい』は?」

「なんでこんなトコで言うのよ?」

「こんなトコじゃなきゃ、いいんだ?」

「そんな事、言ってないでしょ?」

「いいから、返事!!」

「……… はい。」





その後の大騒ぎは、思い出したくもない…





だけど…

天、 だいすき。





─── Fin. ───


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