神様には成れない。



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「お疲れ様」


それは二度目の言葉だった。

先に上がった彼はスタッフルームに入ってから、ものの数分で着替えて颯爽と帰って行ったのだが、私はと言えば今日は夜勤の人が時間ぎりぎりに出勤してきたので早く終わるわけでもなく、時間きっちりに上がる事となった。

この調子では、淵くんと一緒に帰れはしないかな。などと勝手に結論付けてノロノロと帰り支度をして店を出たのだが、出た所で声を掛けられて驚く。


「お、お疲れ様。先に帰ったと思ってた」

「何で?また後でって言ったのに」

「……あ」


そう言えば二人してスタッフルームに行く時に掛けられた言葉を今更ながら見つける。

バタバタとしていた為に気に留める事もなかったのだ。

彼はポカンと口を開けている私に目を細めて笑う。


「せっかくだし一緒に帰ろ」

「う、うん!」


私は鞄を肩に掛けなおして彼に駆け寄った。

きっと頬は緩んでいるのだろう。自分の顔を見なくとも分かってしまう。だってそれだけで胸が高鳴るのだから。


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