モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。


「そ。莉世の身も心も悶えるような、甘くてとろけそうなやつ」


クスッと笑って、私の頬から首へと手を滑らせていく。


「ちょっ、あお……っ」


く、くすぐったいっ……


「ほら、俺の言うこと、なんでも聞くんだでしょ?」


グイッと押し返すも、ビクともしない。


「真っ赤になってる莉世、マジでそそられる。ここまで赤いじゃん」


「っ!!」


ツンっとさわられたのは、耳元。

ここが弱いって分かってて、わざとっ…!


ドッドッドッと心臓が暴れまくって。


恥ずかしさもとっくに限界を超えてて、顔も燃えるくらい熱くて、もはややけくそになる私。


「蒼井のプレイボーイ!!
変態!バカっ!!離れてよ!!」


「むり。
ずっとこうするの我慢してたんだし、天野が莉世のことを呼び捨てにしてたのも、ほんとはムカついた」


「あ、あれはっ……!!」



「俺独占欲強いから、あーいうのも許せないんだ。スイッチ、入れちゃったね?」


「えっ……、ちょっと!?」


ヘラヘラとした雰囲気はどこか消え去り、蒼井の目はギラギラとしていて、完全に本気モード。

そして気づけばその距離、ほんの僅か。

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