モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
でも、この気持ちとはバイバイしよう……
自分からその手を振り払ったくせに、今更ごめんって謝るだなんて。
蒼井のことが好きだから、付き合って下さいなんて、言えるはずがない。
言っちゃいけない。
こんな私が幸せになる権利は、今もこれからも、きっとずっと、ないだろうから。
「でも、大丈夫なの……?」
「大丈夫って?」
「今日の放課後……委員会、あるんでしょ?」
「うん……」
実は今日の放課後、実行委員の、最後の仕事がある。
朝のHRの時間に行った、球技大会後のアンケートを集計しないといけないのだ。
来年の参考にしたいからと、委員長から渡されたのはいいものの、クラス皆の分を一枚一枚確認して、それを集計する仕事が残っている。
「私1人でやっとくから、大丈夫だよ」
そう、蒼井には言ったけれど、
「大丈夫。俺も残ってやるから」
と、強引に押し切られてしまった。