俺様王子が恋をした
私の為にそこまで…

「結果、親父たちはすぐに
 動いてくれて安藤はなにも出来なくなった。」

『だから安心しろ』
そう言って私の大好きな手が頭に触れた。

ホッとして、やっと顔が少し緩んだ。

でも本題はここからだった。

「条件はもう一つ、あるんだ。」

明らかに声のトーンが下がった。
私にもわかる。いい事ではない事くらい。

「…来年の春から海外へ留学する。」



頭を鈍器で殴られたかのような
衝撃が走った。

留学…?海外…?

「短くて一年。長くて三年は行くことになる…」

そんな…
私、高校卒業しちゃうよ…
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