*If*…もし貴方と出逢わなければ…
華蓮side



私は、これからやって来るであろう痛みに備えて目を、瞑っていた。



…だが、一向に痛みが、やって来る気配がない。



不思議に思って私は、瞑っていた目を開けた。



すると私の目に飛び込んできたのは、チャラ男の拳を受け止める男の姿。



「お前、ここがどこか分かってんだろうな?」



男がチャラ男に対して冷たく低い声でチャラ男に言い放った。



「は、はぃぃぃ」



「分かってんなら、散れ」



「す、すいませんでしたぁぁぁぁ」



「大丈夫か?」



少し優しい声色になった男



男の目が、私を捉えた。もちろん私も。


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