運命の人と運命的ではない出会い方をしてしまった
「言ったな。
じゃあ、下僕になれよ。」



『私より頭よくなったらね。』



「ふっ、そりゃあ楽しみだ。」



学校についてストーカーは早々校舎の中へと姿を消した。



私はかばんの中から封筒を取り出して自分のクラスを確認する。



事前に届いた自分出席番号や座席表。
自分の情報はわかって助かるけど、クラスメイトのこととか席の周りのこの名前とかわからないのは不便だ。



引っ越してきたばかりだから当然友達はいない。
不安な気持ちを抱えて教室に入る。



私の席は3列目の一番後ろ。



「隣の席の黒坂杏(クロサカ アン)よろしくね。」



『あ、よろしく。
私は近藤r』



「おっリオじゃん!
久しぶり!!元気だったか?」



名乗ろうとしたら急に呼ばれた。
しかも男子、満面の笑みで近づいてくる彼に戸惑う。



『や、やぁ!』



勢いよく手を挙げて隣に立った男子に笑顔をプレゼントする。





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