サッカーの王子様

そんな私に

「拭いていいよ?思いっきり…」

そう優しい声が聞こえた…。

『え?』

そう言って

顔を上げると

困ったように優しく

微笑む星村君がいた…

「俺…今ハンカチも…タオルも持ってないから…ジャージの袖で涙拭いていいよ?」

そう言ってクルリと

私に背を向けて

「月岡さんが泣きやむまで振り向かないから…泣いていいよ?我慢しないで…」

と言った…。

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