私、花嫁にはなれませんっ!
ふと、空を見上げる。

今朝の桜が散っていた晴天は、少しづつ夕焼けに染まりつつある。


オレンジ色で綺麗だなぁ
空を見れる部活動だったら3年間素敵かもなぁ~

『あると思うよ???』

ニュッとひろみちゃんの顔が私の右肩から出てきた。

「わっ!びっくりした!」

どうやら、心の声が漏れていたらしい。

「あるってどういうの…??」

興味津々に聞いてみると、ひろみちゃんは彼方の方向を指さし

『天文学部~!』

と笑った。

「天文…学部??」

それは…えっと…

「夜空とか見れる所、だよね???」

『そっ、空が見たいんでしょ?ぴったしだよ!』

た、確かに!!

ひろみちゃん天才だ!

「でも、どこなんだろう…」

『うーん、お兄ちゃんが天文学部がある事は前に教えてくれたんだけど、そういや部室聞いたことないかも。』

ひろみちゃんでも分からないんだったら、もう今日は見つけられないかも。

ちょっと、しょぼんとする。


『教えてやろうか?』

「え?」

振り返るとそこには、今朝、私がぶつかってしまった男性が立っていた。


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