御曹司は恋の音色にとらわれる
演奏の為ステージへ。

拓との交際は、優斗君の誕生日パーティに行った事で、
世間に知られるようになったが、

職場の事や、このバー、自宅周辺などは秘密にした為、
あまり影響はない。
(恐らくルソーグループの圧力もかかっている)

いつもの、大人の空間。

酒と焼けたお肉、そして、どこかノスタルジックな匂い。

程よい緊張に身を包み、お店を見渡す。

いつも通り、予約席となった一番前の席には、拓が座っていた。

曲は、

クライスラー 愛の喜び

中條さんが、これしかないでしょう!
と半ば強引に決めてしまった。

軽快なリズムが店全体に響き渡る。
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