社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】

同居

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同居

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土曜日の朝、のどかの荷物を乗せたトラックが着いた。

荷物は全て2階に運んでもらう。

あとは、本人が到着するのを待つだけだ。

面接の時の感じからすると、のどかは、俺が幼馴染の安井修努だとは気付いていない。

引っ越し先が、俺との同居だと知ったら、彼女はどうするだろう?

怒って出て行ったりしないだろうか?

もし、彼女が拒否するようなら、即入居できるマンションを探さなくてはいけない。

それもセキュリティが万全な所だ。

のどかが住むんだから、妥協はできない。

それまでは、ホテル暮らしで我慢してもらうか。

いや、彼女が拒否すると決まったわけじゃない。

彼女の思い出の中で、俺は優しいお兄ちゃんのはず。

信用してくれる可能性もゼロじゃない。
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