別のお話。
「すごい!またハモった!」
部屋に戻る双子を見送ってからもう一度シヅキを睨んだ。
風呂場にまでついてきたシヅキをなんとか追い出してやっと一息つく。
一人の時間がひどく久しぶりな気がしてふと気づく。
昨日は双子と凪の相手をして、一息つこうとあの丘に行ったら幽霊を拾ってしまった。
だからこうして一人の時間を過ごすのは一昨日の夜ぶりで、そんなに長い間誰かと一緒に行動したのは初めてだった。
一体いつまでこの生活は続くんだろう。
成仏できるように協力するなんて安請け合いしたことを後悔した。
シヅキは自分のことを全くと言っていいほど知らない。