別のお話。

俺だってずっと君を見ていたい。

シヅキの顔を見てると安心するんだ。

心が落ち着くんだ。

本当はずっと……、ずっとずっと見ていたい。

シヅキはいつか俺の前から消えてしまう。

だからそれまではずっと、可能な限り君を見ていたいと思うのに。

「春人、もう少し寝る?起きるにはまだ早くない?」

「起きるよ。俺、二度寝はしないんだ」

「せっかくのお休みなのに真面目だね」

「そんなんじゃないけど、でもそうだな。

せっかくだからもう少しごろごろしてようかな」

「うん」
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