別のお話。

本当によく喋って、俺が宿題を片付けてリビングに下りても、二人は俺が部屋に戻る前と同じ場所でまだ話していた。

「凪、そろそろ暗くなってきたけどいいのか?」

「え?もうそんな時間?いま何時?」

「六時」

「えー、凪ちゃん帰っちゃうのー?」

「海!いい加減にしなさい。

あなたまだ宿題もやってないでしょう」

「げえー、忘れてたー」

「海ちゃーん、私も宿題忘れてたよー」

「春兄助けて」

「春助けて」
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