別のお話。

※※※

視界は濃いオレンジに染まっている。

この丘に来たのは昼過ぎ。

だいたい一時くらいだったはずなのに、いつの間にか周りは濃いオレンジに染まり夜が顔を覗かせている。

ーガコン

俺は一人になった丘でもう一度お茶を買った。

たくさん泣いたせいで喉が渇いた。

喉の奥が張り付いて痛いくらい喉が渇いていたからお茶を買った。

それをほぼ一気に飲んだ。

カラカラになった喉を冷たいお茶が流れていく。

二回口を付けただけで中身は空っぽになった。
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