冷たいキスなら許さない
「ですから、彼女のこの心の傷が癒えるまでは結婚話にも積極的になれないみたいですよ。一生に一度のウエディングドレスはもっと楽しく選びたいでしょう」とさりげなくこれ以上吹っ掛けてくるなとやんわりと釘を刺すことまでしてくれる。さすが支社長。
こう言われてはお父さんもお母さんもこのまま強引に話を進めるわけにいかないだろう。
私のことを心配してくれているお母さんのその表情に胸がかなり痛むんだけど仕方ない。それとこれは話が別。
「で、こんな時に大和は一体どうしているの?どうして側にいないの!ね、聡君どういうことなの」
私の手を握りしめ珍しくお母さんが声を荒らげて下北さんに詰め寄る。
お母さんの怒った姿を見るのは初めてのことで私もドキッとする。
いつも朗らかで優しいお母さんでもこんな強い態度になることがあるんだ。
「大和は・・ええっとですね。ちょっとその、カナダに向かいました。昼過ぎの便なのでそろそろ出国するはずでー」
お母さんの勢いに押されて一歩下がった下北さんだったけど、何とか踏みとどまっている。
カナダ??
そんなの初耳。何?何なの、カナダって。
それに昼過ぎの便っていうのなら、今朝私に連絡する時間だってあったはずだ。
それなのに連絡1つよこさないのは・・・私に連絡をする必要がないからってことーー。
こう言われてはお父さんもお母さんもこのまま強引に話を進めるわけにいかないだろう。
私のことを心配してくれているお母さんのその表情に胸がかなり痛むんだけど仕方ない。それとこれは話が別。
「で、こんな時に大和は一体どうしているの?どうして側にいないの!ね、聡君どういうことなの」
私の手を握りしめ珍しくお母さんが声を荒らげて下北さんに詰め寄る。
お母さんの怒った姿を見るのは初めてのことで私もドキッとする。
いつも朗らかで優しいお母さんでもこんな強い態度になることがあるんだ。
「大和は・・ええっとですね。ちょっとその、カナダに向かいました。昼過ぎの便なのでそろそろ出国するはずでー」
お母さんの勢いに押されて一歩下がった下北さんだったけど、何とか踏みとどまっている。
カナダ??
そんなの初耳。何?何なの、カナダって。
それに昼過ぎの便っていうのなら、今朝私に連絡する時間だってあったはずだ。
それなのに連絡1つよこさないのは・・・私に連絡をする必要がないからってことーー。