毒舌年下BOY♂に愛を叫べ【仮】
分かりづらいけど、そんなところもまた大馳の優しさなのだ。


【また昼休み会いに行くねー!】



そう、何を隠そう私は10分休みの合間にも、こうしてラインを送り付けてはニヤニヤしている。


「その毒舌くんのこと本当に好きなんだねぇ、澪央ちゃん」


「うん、大好きっ」


親友の柏木マナにニカッと笑って答えれば、マナもまたそのフワッと柔らかく笑ってくれる。

マナとは高校に入ってから知り合った。私とは正反対なゆるふわ系のほほんガール。


優しくて、気が利いて、誰が見たって女の子!って感じ。男の子なら誰もが好きになっちゃいそうな、守ってあげたい女の子No.1。


そんなマナにはもちろん、山本くんと言う優しくて良くできた彼氏がいたりして。


あーあ、いいなぁ。私も彼氏と楽しく高校生活をエンジョイしたかった。


だけど、大馳を好きでいる限りそれは限りなく『無理』に等しいってことくらい、もう分かってるから言ってくれるな。



───ピロン♪


【おー】


届いたラインに口元が緩む。

私が大馳に振り向いてもらうのはきっと難しい、と半分諦めがついたのと同じように、

大馳は大馳で、茜澪央が毎日会いに行く来る生活に諦めがついたのだろうか。
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