Bitter
ザーザー


雨の音ってなんか好き。


心も身体も落ち着けるから。


それに…。


「どうした?舞」


雨の日はこの人を独り占め出来るから。


「ううん、何でもない。」

私はそっと、慎太郎さんの首に腕を回した。


この人の前ではあたしはゆっくり落ち着ける。


私は子供のようにこの人の前だと甘える。

「舞?」

この人の全てが好き。

シャツから香るフローラルも

タバコも

全部。

そして私は今日も、この人に堕ちる。







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