臆病な背中で恋をした ~2
「・・・明里を頼む」

玄関まで見送りに出た時。亮ちゃんは津田さんに静かに目礼した。

「日下さんは甘すぎなんですよ」

溜め息雑じりに素っ気なく返した津田さん。

「俺を信用しすぎて泣きを見るかも知れませんよ?」

「津田こそ俺の女を甘くみるなよ」

クスリと妖しく亮ちゃんは笑った。・・・何だかすごく色っぽくて。見とれながら心臓がきゅん、て跳ねた。

「お前の傍が一番、安全なのは確かだからな。悪いが任せた」

「・・・了解してます」
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